友人関係

大学の友達と夏休み明けに距離ができた気がする……前より話さなくなったと感じる理由と付き合い方

ベンチに座り1人で悩む男性 友人関係

・夏休み明けに「友達と距離ができた」と感じても、必ずしも関係が悪くなったとは限らない
・大学では履修、ゼミ、サークル、アルバイトなどの変化によって、友達と一緒にいる時間が自然に変わる
・「前より話さなくなった」という変化をすぐに「嫌われた」と解釈すると、不安が大きくなることがある
・大学の友人関係は、ずっと同じ距離を保つのではなく、その時期に合った関係へ変化していくこともある

夏休みが終わったら、前より友達との距離を感じる

後期が始まって久しぶりに大学へ行ったら、なんとなく友達との雰囲気が前と違う。話せば普通に話せる。でも、前期ほど一緒にいない。以前は授業が終われば自然に「お昼どうする?」となっていたのに、最近はそれぞれ別の人と過ごしていることも増えた。

「もしかして夏休み中に何かあった?」
「私だけ、ちょっと距離を置かれている?」
と気になってしまうことはありませんか?

夏休み明けは大学生活そのものが再スタートする時期ですが、人間関係にも小さな変化が起こりやすい時期です。特に大学では後期になると履修する授業が変わったり、ゼミが本格的に始まったり、サークルやアルバイト、就活などに使う時間が増えたりします。

だから、「前より会わなくなった」というだけで、友達との関係が悪くなったとは限りません。

「会う回数」が減ると心理的にも遠く感じることがある

前期は同じ授業を週に何度も取っていて、特に約束をしなくても自然に会っていたかもしれません。

授業の前後で話す。一緒に昼食を食べる。空きコマを一緒に過ごす。帰る方向が同じなら駅まで歩く。
こうした何気ない接触が繰り返されることで、「いつも一緒にいる」という感覚が生まれます。

ところが後期になって時間割が変わると、週4回会っていた友達と週1回しか会わなくなることがあります。それだけでも、以前より関係が遠くなったように感じることがあります。

でも、変わったのは二人の「関係」ではなく、単純に「会いやすい環境」なのかもしれません。

曖昧な状況ほど悪い理由を想像してしまうことがある

「最近、あの子とあまり話していない」という状況だけでは、その理由はわかりません。時間割が違うのかもしれない。アルバイトが忙しいのかもしれない。新しい友達ができたのかもしれない。本人も後期の生活に慣れることで精いっぱいなのかもしれません。

それでも不安になっていると、「嫌われたのかも」「何かしたかな」と、自分に原因があるように感じてしまうことがあります。

ここで一度分けて考えてみたいのが、「実際に起きていること」と「自分の解釈」です。
「最近、一緒にお昼を食べていない」は、実際に起きていること。「私と一緒にいたくないんだ」は、その出来事に対する解釈です。

もちろん、本当に関係が変化している可能性もあります。でも、まだ理由がわからない段階で、最も悪い可能性だけを事実として扱う必要はありません。

SNSで見ると「自分以外とは仲良くしている」ように感じる

友達との距離が気になっているときにSNSを見ると、さらに不安になることがあります。自分とは最近遊んでいない友達が、別の友達とカフェへ行っている。知らないメンバーと旅行へ行っている。大学でも別の人と一緒にいる写真が載っている。
すると、「やっぱり私とは距離を置いているんだ」と感じるかもしれません。

でも、SNSに載っている一場面だけでは、その人の人間関係全体はわかりません。別の友達と遊んだからといって、自分との関係がなくなるわけではありません。

大学生になると、人間関係の範囲が広がる人もいます。大学の友達、地元の友達、サークル、アルバイト、ゼミ、インターンシップ先など、一人の人がいくつものコミュニティに参加することがあります。
「自分以外の友達がいること」と「自分が必要なくなったこと」は同じではありません。

大学の友達は「毎日一緒」じゃなくても友達

高校まではクラスがあるため、友達と毎日のように顔を合わせることが多かったかもしれません。その感覚が残っていると、大学でも「仲が良いなら、いつも一緒にいるもの」と思いやすくなります。

でも大学では、取っている授業も違えば、登校する曜日も違います。学年が上がればゼミや就活など、それぞれの予定も増えていきます。
大学1年生の頃は毎日のように一緒にいた友達と、大学3年生では月に数回しか会わない。それでも、会えば自然に話せる。そんな関係もあります。

友達との関係は、「何回会っているか」だけで決まるものではありません。

「前みたいに戻りたい」と頑張りすぎると疲れてしまう

距離を感じると、「何とかしなきゃ」と思うことがあります。自分から毎回連絡する。相手の予定に合わせる。誘われたら予定があっても参加する。SNSの反応が気になって何度も確認する。

でも、人間関係を元に戻そうと一人だけで頑張り続けると、だんだん疲れてしまいます。
大切なのは、前期とまったく同じ関係へ戻すことではありません。

「今の二人にとって、どのくらいの距離が自然なのか」を探していくことです。

気になるなら小さく自分から声をかけてみる

「最近、距離ができた気がする」と悩み続けているなら、一度自分から軽く声をかけてみてもよいでしょう。
「今日お昼どうする?」
「この授業取ってる?」
「久しぶりにご飯に行かない?」
くらいで十分です。

最初から「私のこと避けてる?」と関係について結論を求めるのではなく、まず普段のコミュニケーションを一度取ってみる方法があります。
普通に話せたら、「思っていたほど関係は変わっていなかった」と気づくかもしれません。反対に、何度か声をかけても以前とは少し違うと感じるなら、そのとき改めて関係について考えてみても遅くありません。

ただし、相手が明確に距離を取りたい様子を示しているときに、何度も連絡したり返事を求めたりする必要はありません。自分から働きかけることと、相手の意思や距離を尊重することの両方が大切です。

友達の反応をすべて自分のせいにしない

友達が以前より静かだった。LINEの返信が遅かった。大学で会ったのに少しそっけなかった。そんなことがあると、「何か悪いことをしたかな」と考える人もいるでしょう。

でも、相手にも相手の生活があります。
授業で疲れているのかもしれない。就活のことで悩んでいるのかもしれない。家族のことで考えることがあるのかもしれない。ただ眠かっただけかもしれません。

一度の反応だけから理由を判断することは難しいものです。相手の態度の理由をすべて自分に結びつけてしまうと、人間関係はとても疲れるものになります。

「何かあったのかな」と可能性を考えることと、「絶対に自分のせいだ」と決めることは違います。

関係が変わること自体が悪いわけではない

大学生活の数年間で、人間関係が変わることはあります。1年生のときに仲が良かった人と少し離れ、2年生のゼミで新しい友達ができる。サークルで過ごす時間が増える。就活を通して別の人と親しくなる。

それは、必ずしも誰かとの関係に失敗したということではありません。
自分の生活や興味が変われば、一緒に過ごす人が変わることもあります。

逆に、一度離れた友達と半年後にまた親しくなることもあります。大学の人間関係は、固定されたグループだけで続いていくとは限りません。

その友達と、どのような関係でいたい?

距離を感じたときには、「その友達と本当に一緒にいたいのか」「一人になることへの不安が大きいのか」を分けて考えてみることもできます。
もちろん、両方の気持ちがあることもあります。

でも、「一人になったらどうしよう」という不安だけで関係を維持しようとすると、自分が無理をして相手に合わせ続けることがあります。

その人と話すと楽しいのか。一緒にいると落ち着くのか。自分らしくいられるのか。
「友達がいる状態」を守ることだけではなく、その関係の中で自分がどのように感じているかにも目を向けてみてください。

新しい友達を作ることは「今の友達を捨てること」ではない

今いる友達との距離が少し変わったとき、新しい人と話してみるのも一つの選択です。
同じ授業でいつも近くに座っている人。ゼミで少し話した人。サークルで最近会うようになった人。アルバイト先で話が合う人。

新しい人と親しくなることは、今までの友達を大切にしていないという意味ではありません。
人間関係が一つしかないと、その関係が少し変わっただけでも、大きな不安につながることがあります。複数の場所に話せる人がいると、「このグループに絶対いなければ」という気持ちが少し軽くなることもあります。

一人で過ごすことも選択肢の一つ

友達との距離ができることが怖い理由の一つに、「大学で一人になりたくない」という気持ちがあるかもしれません。

でも大学では、一人で授業を受ける、一人で昼食を食べる、一人で図書館へ行くという場面も珍しくありません。最初は少し落ち着かなくても、「一人でも過ごせる時間がある」と感じられるようになると、人間関係にも余裕が生まれることがあります。

ただし、一人で過ごすことが苦にならない人もいれば、強い孤独を感じる人もいます。無理に一人でいることへ慣れなければならないわけではありません。誰かと過ごす時間と一人で過ごす時間のうち、自分に合ったバランスを探してみてください。

「一人になるのが怖いから付き合う」だけではなく、「一人で過ごすこともできるけれど、この人と一緒にいたい」と思えるようになると、友達との関係も少し変わるかもしれません。

小さな一歩から始めてみましょう

夏休み明けに友達との距離を感じたら、まず「嫌われた」と結論を出す前に、実際に起きていることだけを確認してみてください。
「後期になって同じ授業が減った」
「最近、一緒にお昼を食べていない」
「LINEの回数が減った」
まずはここまでです。

そのうえで、まだその友達と話したいと思うなら、一度だけ小さく声をかけてみる。「今日お昼どうする?」でも「この授業取ってる?」でも構いません。
それで普通に話せたなら、思っていたほど大きな変化ではなかったのかもしれません。もし以前とは少し違ったとしても、「前と同じに戻さなければ」と焦らなくて大丈夫です。

人間関係は、ずっと同じ距離で続くものではありません。近くなる時期もあれば、少し離れる時期もあります。そして、その間に新しい人と出会うこともあります。

夏休み明けに大切なのは、前期の人間関係をそのまま再現することではありません。今の自分と相手の双方が、無理をせずにいられる関係を作っていくことです。

「最近ちょっと距離があるかも」と思ったら、まず一度だけ自分から話しかけてみる。そして、相手の反応だけではなく、そのとき自分がどのように感じたのかも見てみてください。それが、今の自分に合った人間関係を考える小さなきっかけになります。

大学の階段で2人で笑顔で話している男女

MeWithを運営するMinds1020Lab(マインズテントゥエンティラボ)は、「なんとなく生きづらい」「心がモヤモヤする」と感じる10代・20代に寄り添いながら、心のはたらきについて研究しているチームです。

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心理学監修:横浜市立大学医学部 客員教授/中央大学文学部 教授 髙瀨堅吉
学生生活や人間関係など、若者が抱える悩みについて、心理学の視点から記事内容を監修しています。