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インターンで周りが優秀に見えて落ち込む…「自分だけ場違い」と感じた大学生へ

何人かのパソコンやノートが置いてある机で1人で作業をしている女性 就活

・インターンでは周囲の「できている部分」が見えやすく、自分と比較して落ち込むことがある
・発言が多い、頭の回転が速い、プレゼンが上手いことだけが、その人のすべてではない
・一度のグループワークで「自分はこの業界に向いていない」と決める必要はない
・周囲との比較より、「今日できたこと・難しかったこと・次に試したいこと」を持ち帰ることが大切

インターンに参加したら、自分以外みんな優秀に見えた

少し緊張しながら参加した企業のインターン。
自己紹介が始まると、「○○大学です」「海外留学をしていました」「学生団体でこんな活動をしています」と、周りの学生が次々と話していく。

グループワークが始まれば、すぐに意見を出す人がいる。ホワイトボードを使って話を整理する人がいる。発表になれば、ほとんど準備していないように見えるのに堂々と話す人がいる。
社員への質問タイムでも、周りは次々と質問している。

一方、自分はほとんど発言できなかった。
帰りの電車で、「私、何しに行ったんだろう」「みんなすごかったな」「この会社、私には無理かも」と落ち込む。
インターンに参加したことで自信がつくどころか、自信をなくして帰ってくることもあります。

インターンでは「他人の強み」が短時間に見えやすい

普段の大学生活では、友達の得意なことも苦手なことも少しずつ見えてきます。
でもインターンは、初対面の学生が集まり、限られた時間で課題に取り組む場です。
そのため、「発言する」「まとめる」「プレゼンする」「質問する」といった、外から見えやすい行動が目立ちます。

発言が早い人を見ると「頭の回転が速い」。プレゼンが上手い人を見ると「仕事ができそう」。質問が上手い人を見ると「企業研究をちゃんとしている」。
そんなふうに、相手の一つの行動から、その人全体が優秀に見えることがあります。

一方で、自分については「発言できなかった」「いいアイデアが出なかった」など、できなかった部分まで全部知っています。
他人の目立つ強みと、自分の弱い部分を比べれば、自分が劣って見えやすくなるのです。

有名大学の学生を見ると「自分なんて」と思ってしまう

自己紹介で大学名を聞いた瞬間、緊張してしまうこともあります。
「○○大学なんだ。絶対頭いいじゃん」
「この人たちと選考受けるの?」
「自分、場違いかもしれない」
まだ一緒に何もしていないのに、大学名だけで自分を下に置いてしまう。

もちろん、大学で学んできたことも一つの背景です。
でも、インターンでその人がどのように考え、どのように人と関わるかは、大学名だけではわかりません。

最初から「自分より上」と決めてしまうと、自分の意見まで「どうせ大したことない」と感じやすくなります。
まずは同じインターンに参加している一人の学生として接してみてください。

「発言が早い人=一番優秀」とは限らない

グループワークでは、最初に話した人が目立ちます。
課題が発表された瞬間に、「まずターゲット決めません?」と言える人を見ると、「すごい、自分は何も思いつかなかった」と感じるかもしれません。

でも、チームで必要なのは最初に話す人だけではありません。
出てきた意見を整理する人。別の視点を出す人。話していない人へ意見を聞く人。時間を確認する人。資料を作る人。最後に矛盾がないか確認する人。

チームにはさまざまな役割があります。
自分が「最初にアイデアを出すタイプ」でないなら、別の形で参加することもできます。

「何かすごいことを言わなきゃ」と思うほど発言できなくなる

周りが優秀に見えると、自分の発言のハードルが上がります。
「こんな普通のこと言っていいのかな」
「もう誰か言ってたかも」
「間違っていたら恥ずかしい」
頭の中で何度も確認しているうちに、別の人が話し始めます。

すると、「また言えなかった」とさらに焦る。
次はもっといいことを言わなければと思い、ますます話せなくなる。

そんなときは、「新しいアイデアを出す」だけが発言だと考えないことです。
「今の話って、○○という意味ですか?」
「この2つなら、こっちを優先するということですか?」
「一回ここまで整理しませんか?」
質問や確認も、グループワークを前へ進める発言です。

社員への質問が思いつかなくても焦らなくていい

最後の質問タイム。
「若手社員が新規事業に関われる機会について教えてください」
「御社の○○事業について、今後どのような展開を考えていますか?」
周りが次々と質問している。

自分は何も思いつかない。
すると、「みんなちゃんと企業研究してる」「自分だけ何も考えてない」と感じることがあります。
でも、質問は難しい内容である必要はありません。

今日聞いた話の中で、もっと知りたいことを聞けばいいのです。
「入社1年目はどんな仕事から担当しますか?」
「今日のグループワークに近い仕事は実際にもありますか?」
自分が働く姿を想像するための質問も、十分意味があります。

一回のインターンで「向いていない」と決めなくていい

インターンがうまくいかなかった日に、「この業界、自分には向いてないかも」と思うことがあります。

でも、一度の数時間の経験だけで、その仕事への向き不向きを判断するのは難しいものです。
グループワークが苦手だったのかもしれません。初対面の人が多くて緊張したのかもしれません。課題のテーマに詳しくなかったのかもしれません。

「今日うまくできなかった」と「この仕事に向いていない」は同じではありません。
むしろ、「何が難しかった?」まで分けて考えることで、自分について新しくわかることがあります。

落ち込んだときは「誰と比べた?」を考えてみる

インターン後に自信をなくしたら、誰を見てそう感じたのか思い出してみてください。
プレゼンが上手かったAさん。アイデアをたくさん出していたBさん。企業について詳しかったCさん。

もしかすると、複数の人の「一番目立った強み」を集めて、一人の理想的な就活生を頭の中で作っているかもしれません。

「Aさんみたいに話せて、Bさんみたいにアイデアが出て、Cさんみたいに企業研究もできる人」と自分を比べる。
それでは、自分が足りなく見えて当然です。
一人の人間が、すべて得意である必要はありません。

「できなかったこと」だけでなく「できたこと」も一つ探す

インターン後の振り返りでは、反省点ばかり書きたくなることがあります。
「発言できなかった」「質問できなかった」「プレゼンが下手だった」。

そこで、必ず「できたこと」も一つ書いてみます。
人の意見を最後まで聞けた。時間を確認できた。一回は自分の意見を言えた。資料作成を担当した。最後に社員へ挨拶できた。

小さくて構いません。
自分のできなかった部分だけを見るのではなく、実際にできた行動も同じように確認することが大切です。

「悔しい」と感じたところは成長のヒントになる

周りを見て落ち込んだとき、その気持ちの中には「自分もそうなりたい」が隠れていることがあります。
「あの人みたいに発言できたらな」
「あんなふうにプレゼンできたらな」
そう思ったなら、ただ「自分はダメだった」で終わらせず、次に試せる行動へ変えてみます。

次のグループワークでは最初の10分以内に一回発言する。説明会前に質問を一つ用意する。プレゼンを担当する機会があったら一度挑戦してみる。
比較した相手を「自分より上の人」で終わらせず、「自分が練習したいことを教えてくれた人」と捉える方法もあります。

インターンは「評価される場」だけではない

インターンへ行くと、「企業に良く見られなきゃ」と考えてしまうことがあります。
もちろん、選考と関係するインターンもあります。

でも、学生側が企業を見る時間でもあります。
社員の雰囲気はどうだったか。仕事内容に興味を持てたか。グループワークのテーマはおもしろかったか。この会社で働く人の話をもっと聞きたいと思ったか。

「自分は評価されたかな?」だけでなく、「私はこの会社をどう感じた?」という視点も忘れないようにしてみてください。

周りの優秀さを認めても、自分を下げる必要はない

インターンで出会った人を見て、「この人すごいな」と思うこと自体は悪いことではありません。
素直に「プレゼン上手だったな」「あの考え方いいな」と感じていいのです。

ただ、「あの人はすごい」のあとに、「だから私はダメ」を付ける必要はありません。
「あの人はプレゼンが上手だった。私は人の意見を整理するほうが得意だった」
そんなふうに、同時に存在させることもできます。

他人の良さと自分の良さは、どちらか一つしか存在できないものではありません。

小さな一歩から始めてみましょう

インターンから帰って「自分だけ場違いだった」と感じたら、その日のうちに3つだけ書いてみてください。
「できたこと」「難しかったこと」「次に一つ試すこと」。
例えば、「人の意見をまとめられた」「自分から発言するのが難しかった」「次回は最初の10分で一回話す」。
これだけです。

インターンは、「自分が優秀かどうか」を一日で判定する場所ではありません。
初めての環境で自分がどう動くのかを知り、次に試したいことを見つける経験にもできます。

周りにすごい学生がいたなら、「自分には無理」と考えるだけで終わらせなくてもいい。
「あの人の何がすごいと思った?」と考えれば、自分が身につけたいものが見えてくることもあります。

今日うまく話せなかったなら、次は一回話してみる。
今日質問できなかったなら、次は一つ用意してみる。
一度のインターンで自分の可能性を決めず、経験した分だけ次の自分へ持っていきましょう。

手帳を開いてパソコンで作業をしている人の手元

MeWithを運営するMinds1020Lab(マインズテントゥエンティラボ)は、「なんとなく生きづらい」「心がモヤモヤする」と感じる10代・20代に寄り添いながら、心のはたらきについて研究しているチームです。
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心理学監修:横浜市立大学医学部 客員教授/中央大学文学部 教授 髙瀨堅吉
学生生活や人間関係など、若者が抱える悩みについて、心理学の視点から記事内容を監修しています。