・旅行やライブ、友達との楽しい予定が終わったあとに、急に寂しさや虚無感を感じることがある
・「楽しかったのに落ち込む」のは矛盾ではなく、非日常から日常へ戻るときの気持ちの変化が関係している場合がある
・長く楽しみにしていた予定が終わると、「次に楽しみにするものがない」と感じることもある
・虚無感を無理に消すより、「楽しかった時間を日常へどうつなげるか」を考えることが大切
昨日まであんなに楽しかったのに、今日は何もしたくない
友達との旅行から帰ってきた翌日。ずっと楽しみにしていたライブが終わった夜。大学祭やサークルのイベントが終わった次の日。
写真を見返せば楽しかったし、「また行きたい」と思う。それなのに、なぜか気持ちは沈んでいる。
「明日からまた普通の毎日か……」
そう思った瞬間、急に寂しくなる。
ベッドから動きたくない。誰かと話したいような、一人でいたいような気もする。Instagramのストーリーや写真を何度も見返してしまう。
そんな経験はありませんか?
楽しい出来事のあとに寂しくなると、「せっかく楽しかったのに、なんでこんな気持ちになるんだろう」と戸惑うかもしれません。
でも、「楽しかった」という気持ちと、「終わって寂しい」という気持ちは同時に存在することがあります。
楽しい時間が終わると「日常との差」が大きく感じられる
旅行中は朝から友達と一緒。行ったことのない場所へ行き、おいしいものを食べ、写真を撮る。ライブなら、好きな音楽を大きな会場で聴き、何週間も楽しみにしていた瞬間を過ごします。
普段よりも刺激や感情の動きが大きい時間です。
そしてイベントが終わると、急にいつもの生活へ戻ります。
朝起きて大学へ行く。授業を受ける。アルバイトへ行く。家に帰る。
昨日までの非日常と比べると、いつもの生活が急に地味に感じられることがあります。
日常が悪くなったわけではありません。直前までの時間が特別だったからこそ、普段との違いを強く感じている可能性があります。
「楽しみにしていた時間」まで一緒に終わってしまう
旅行やイベントの楽しさは、当日だけではありません。
「あと1か月だ」「何着て行こう」「どこでご飯食べる?」「旅行で何しよう?」
予定を立てている時間も含めて、楽しみになっています。
大学の授業やアルバイトが大変でも、「あと2週間頑張れば旅行」と思うことで乗り切れることもあるでしょう。
ところが、その予定が終わると、当日の楽しさだけではなく、未来に置いていた楽しみまでなくなったように感じることがあります。
カレンダーを見ても次の予定がない。
すると、「これから何を楽しみにすればいいんだろう」と急に空白を感じることがあります。
楽しかったからこそ寂しくなることもある
「こんなに寂しくなるなら、依存していたのかな」と心配になるかもしれません。
しかし、予定が終わって寂しくなったというだけで、依存していたとは限りません。
むしろ、その時間が自分にとって大切だったからこそ、終わったことを寂しく感じる場合があります。
例えば、仲のいい友達との3日間の旅行。
帰宅して自分の部屋に入ると、さっきまでずっと誰かが隣にいたのに、急に静かになる。
「楽しかったな」と思うと同時に、「もう終わっちゃったんだ」と感じる。
これは、楽しくなかったから生まれる感情ではありません。
楽しい時間を大切に感じていたからこそ、「もっと続いてほしかった」という気持ちが生まれることもあります。
SNSで余韻を追い続けると日常へ戻りにくくなることも
イベントが終わったあと、SNSをずっと見てしまうことがあります。
ライブの動画を探す。友達が投稿した旅行の写真を見る。自分のストーリーを何度も見返す。同じイベントへ行った人の投稿を見る。
余韻を楽しむこと自体は悪いことではありません。
でも、何時間も過去の楽しかった時間だけを追い続けていると、「昨日はあんなに楽しかったのに、今日は何もない」という比較が強くなることがあります。
少し写真を見返したら、お風呂に入る。ご飯を食べる。次の日の準備をする。
余韻を消すのではなく、少しずつ日常へ戻っていくことも大切です。
「また楽しい予定を入れなきゃ」と焦らなくてもいい
虚無感が嫌で、すぐ次の予定を探したくなることもあります。
旅行が終わった瞬間に次の旅行を検索する。ライブが終わったら次のイベントを探す。休日の予定を全部埋める。
もちろん、それが楽しみなら問題ありません。
でも、「何も予定がないと寂しいから」という理由だけで予定を増やしていくと、休む時間がなくなることもあります。
楽しい予定と楽しい予定の間には、何もない日があってもいい。
特別な出来事がない時間をどう過ごすかも、毎日の生活の一部です。
楽しかった時間から「何が好きだった?」を探してみる
虚無感を感じたときは、「終わっちゃった」で終わらせず、何が一番楽しかったのか考えてみるのもおすすめです。
旅行そのものが好きだったのか。友達と長い時間話せたことが楽しかったのか。知らない街を歩いたことが楽しかったのか。大学やアルバイトから離れられたことが心地よかったのか。
例えば、「知らない場所を歩くこと」が好きだったなら、次の旅行まで待たなくても、休日に行ったことのない駅で降りてみることができます。
「友達とゆっくり話せたこと」が楽しかったなら、次は旅行ではなく、一緒にご飯を食べるだけでもいい。
特別な一日で感じた楽しさの一部分を、普通の日へ持ってくることができます。
「非日常」だけに楽しさを置かない
旅行、ライブ、フェス、テーマパークなど、大きなイベントは強い楽しさを感じやすいものです。
でも、それだけを楽しみにしていると、「イベントがある日」と「何もない日」の差が大きくなります。
そこで、日常にも小さな楽しみを作ってみます。
大学帰りに好きな飲み物を買う。授業のあとに好きな動画を見る。金曜日だけ少し好きな夕食にする。帰宅するときに好きな音楽を聴く。
旅行ほど楽しくなくて構いません。
大きな楽しみと小さな楽しみは、役割が違います。
毎日の中に「ちょっと楽しみ」がいくつかあると、特別な予定が終わったあとも日常へ戻りやすくなります。
写真を「戻りたいもの」ではなく「残ったもの」として見る
イベント後に写真を見ると、「このときに戻りたい」と思うことがあります。
でも、楽しかった時間は終わったから消えてしまったわけではありません。
行った場所。話したこと。笑ったこと。初めて経験したこと。
それらは、自分が実際に経験した出来事として残っています。
写真を見ながら、「終わっちゃった」とだけ考えるのではなく、「これが一番楽しかった」「この場所また行きたい」「このときこんな話したな」と振り返ってみる。
過去へ戻るためではなく、楽しかった経験を自分の中に残すために写真を見るという方法もあります。
「普通の日」があるから特別な日が楽しくなる
毎日が旅行で、毎日がライブで、毎日がイベントだったらどうでしょう。
最初は楽しくても、それが普通になれば、今ほど特別には感じなくなるかもしれません。
授業へ行く日。家で過ごす日。何も予定がない休日。
そうした普通の日があるからこそ、旅行やイベントの日が特別になります。
日常は、楽しい予定までの「待ち時間」ではありません。
普通の日の中にも、自分の生活があります。
特別な日と普通の日の両方があることが、生活のリズムを作っています。
虚無感が何日も続くなら少し立ち止まってみる
イベントの翌日に「寂しいな」と感じる程度なら、少しずつ日常へ戻ることで気持ちが変わっていくこともあります。
ただ、楽しい予定が終わるたびに強く落ち込み、何日も大学へ行けない、眠れない、食欲がなくなるなど、日常生活への影響が続く場合は、「イベントが終わったから」と決めつけず、自分の状態を確認することも大切です。
大学の学生相談室など、誰かに話してみる方法もあります。
小さな一歩から始めてみましょう
旅行やライブなどが終わって寂しくなったら、まず「早く元気にならなきゃ」と思わなくて大丈夫です。
「それだけ楽しかったんだな」と、少し余韻に浸ってみてください。
そしてスマホのメモに、「今回、何が一番楽しかった?」と一つだけ書いてみます。
「知らない街を歩いたこと」「友達と夜まで話したこと」「好きな音楽を生で聴いたこと」。
次に、「その楽しさを普通の日に1%だけ入れるなら?」と考えます。
知らない街が好きなら、大学帰りに一駅手前で降りてみる。友達との会話が楽しかったなら、来週一緒にランチをする。音楽が楽しかったなら、帰り道にお気に入りの曲を聴く。
特別な時間を、そのまま再現する必要はありません。
楽しかった時間から、自分が好きなものを一つ日常へ持ち帰る。
そう考えると、イベントの終わりは「全部終わった瞬間」ではなく、次の日常へ何かを持ち帰るタイミングにもなります。
「また戻りたい」と思えるほど楽しかったことは、それだけでも大切な経験です。
寂しさを無理に消そうとせず、楽しかった記憶を抱えながら、少しずついつもの毎日へ戻っていきましょう。

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